吉川友×吉川茉優、”声の相性抜群”ひな祭りライブで魅せた珍診断と爆笑MCの記録

吉川友×吉川茉優、"声の相性抜群"ひな祭りライブで魅せた珍診断と爆笑MCの記録 news_and_report

2024年3月2日の日曜日、下北沢「ろくでもない夜」にて、吉川友吉川茉優によるイベント『吉川ひな祭りスペシャルライブ~読み方は各々で~』が開催された。突如開催がアナウンスされた今回のひな祭りイベント。にもかかわらず、会場にはユニットとして楽曲リリースした経験を持つふたりの組み合わせを楽しもうと、仕事やプライベートに都合をつけた熱量高いファンが足を運んだ。

楢原英介のマルチプレイヤーぶりも見どころに

今回のイベントには、YU-Mのアイドルたちのライブをサポートしているミュージシャンの楢原英介も参加。通常、彼はギターもしくは鍵盤でのライブサポートという形だが、今回はライブパートではギターを抱えつつ、企画コーナーでは初めてMCを担当するという多彩な一面を見せた。マルチプレイヤーもここに極まれりといったところだ。

「Unfamiliar」から始まる絶妙ハーモニー!ふたりの声が織りなす世界

吉川友×吉川茉優、"声の相性抜群"ひな祭りライブで魅せた珍診断と爆笑MCの記録

開演時間を迎え、楢原がステージで軽くギターのサウンドチェックを行い、スタッフにスタートの合図を送る。フロア後方のドアが開き、吉川茉優と、なぜかターミネーターのテーマを口ずさみながら吉川友がステージへと上がった。そしてきっかのターミネーターのテーマを拾うことも広げることもなく、1曲目はふたりのユニット”吉川と吉川”による「Unfamiliar」。ギター1本でふたりが歌唱する形式での披露は、記憶の限りでは今回が初めてだった……かもしれない。なおこの日のMCでも話題に上がっていたが、このふたりの声は混ざり具合が絶妙。ユニゾンで声を重ねると、美しい倍音がさらなる広がりを生みながら響きを届ける。彼女たちもその心地良さを自覚しており、きっかが自然な表情で16ビートを刻む姿が印象的だった。これはおそらく、ハロプロエッグ時代に叩き込まれた感覚なのだろう。

おしとやかワンピースで緊張!? 破天荒MCの予感

「皆さん、今日は……何でしたっけ?『吉川ひな祭り』でしたっけ……? あ、『〜読み方は各々で〜』お越しいただきありがとうございます。」

吉川茉優がたどたどしく挨拶する。さらに「吉川さんとも久しぶりで……」と、まるでMC自体に不慣れなのかと思わせるような様子で、吉川友も思わず「え、緊張してる?」とツッコミを入れた。まーちゃんは「緊張してないです。ただ、今日おしとやかな服を着ているんで……」と、普段着ないようなピンクの甘系ワンピースが調子を狂わせていることを告白(普段はミニスカートにロングブーツみたいな格好)。そんなまーちゃんの発言に、きっかは待ってましたとばかりに「似合わないね。」という容赦ない一言を放つ。こんな予測不能なやり取りに観客は笑い声を上げながら、歌はともかくとして、本イベントのトークはいつも以上に破天荒なことになるのではないかという期待と予感を胸に抱いたことだろう。

謎の自信に満ちたきっかVSスタンスを崩さないまーちゃん

続いて吉川茉優から企画コーナーの予告が行われた。ひな祭りにちなんで「ふたりのうちどちらがお雛さまにふさわしいか」を性格診断で決めるという今回の企画。吉川友は「そんなの分かり切ってるじゃないですか。」と、謎の自信に満ち溢れた様子で鼻で笑う。きっかは、実は真面目でお淑やかで女らしい一面も持っている自分こそがお雛さまにふさわしい、と言いたげな表情を浮かべている。一方でまーちゃんは、そんな先輩・きっかを否定することなく、とはいえ「やってみないとわからない」というスタンスを崩さない。こうした場面を目の当たりにすると、面倒くさい先輩を持つ後輩の苦労が垣間見える気がする(笑)。

一通りのやり取りのあと、あらためて吉川友は、「でもやっぱり緊張してるよね? だって普段は『きっかわさぁーん!』って言ってくるのに……。」と指摘。しかし即座に「あ、ごめん。それ違う。それは(高萩)千夏だ。」と、吉川茉優の元メンバーであり、この場にいないアップアップガールズ(2)の高萩千夏を突然イジるという展開に。会場には困惑と笑いが入り混じった空気が広がった。

吉川茉優のソロパート!ギターの音色と艶やかな歌声で魅了

吉川友,吉川茉優,ひな祭りライブ

いよいよ、ライブパートがスタート。まずは吉川茉優からということで、吉川友はジミーチュウの香水を振りまきながら「お前ら、いい匂いだろ。お前ら。」と観客の間を抜けてフロア後方のドアから退場する。その去り際の姿は、言うなれば「吉川友(プロレス)」と形容するにふさわしい迫力だった。

吉川茉優は、楢原のギターとともに「甘雨」を披露。続いてアコギの音色だけでのパフォーマンスは初めてとなる「愛わさ」を艶やかに歌い上げる。そして楢原がステージを降りた後は、オケをバックに「お前の上でダンスを踊る」などアップテンポなナンバーを次々と披露。曲数的には多くはなかったものの、緩急つけたセットリストでフロアの熱気を高めていった。

吉川茉優,ひな祭りライブ

「長蛇の列ができて5人と写真撮った」保育園時代のモテトーク

吉川友,吉川茉優,ひな祭りライブ

また、ひな祭りの思い出というお題のトークでは、幼少期のモテエピソードを展開。彼女が通っていた保育園では、ひな祭りの時に色付きのビニール袋を被ってお雛さまとお内裏さまに変身し、好きな相手と写真を撮るというレクリエーションを行っていたという。「私のところに長蛇の列ができて、5人くらいと写真撮ったの。すごくない? だからひな祭りになると『ああ、あの時の男たちは元気かな』って思う。」と、遠い目をして語る姿に、会場からは温かい笑いが起こった。

男脳?女脳?意外な診断結果

吉川友,吉川茉優,ひな祭りライブ

企画コーナーでは、吉川友と楢原英介が再びステージに登場し、吉川茉優と3人で、あらかじめ予告されていた男脳女脳診断テスト(性格診断)を行なった。テスト前に、きっかはまーちゃんについて「まーちゃんは男(脳)だな。やっぱ秋田だからさ。マインドが『どげんかせんといけん』みたいな。」と、なぜか宮崎弁を織り交ぜながら男脳だと予想。一方でまーちゃんは、きっかについて「めっちゃ乙女だなって思う時もあれば、でも少年というか、幼稚園男児が住んでる時もあるし。」と男脳とも女脳とも判断つかない様子。確かにこのまーちゃんの感覚は、きっと会場にいた誰もが共感できるものだったに違いない。今回初MCを務めた楢原も「きっかの男っぽさは、乙女の感じを出すのが恥ずかしいからだと思う。」と、まーちゃんの感覚に通じる見解を示していた。

さっそく診断テストを開始する。楢原から提示される「ひとり分の簡単な夕飯を作っている時の状況は?」「恋人やパートナーと些細な事から大ゲンカ」「結婚相手としての究極の選択」などの質問と選択肢にひとつずつ回答していくふたり。同じ答えになったり別々の回答に分かれたりする中で、「パートナーと喧嘩をした時は?」という質問には、「感情の赴くままに、言いたい事を全てぶつける。」という回答で意見が一致。「お互いが落ち着くまで他の事をする。」かと思ったと楢原に言われると、「そんな大人な対応なんてできません。まだまだ私たち子どもなんで。」と、きっかは開き直った表情で応じる。その素直すぎる反応に会場からは笑いが溢れた。

診断は、意外にも(?)ふたりとも、男40%女60%の「やや女脳」とのこと。具体的に「誰にたいしても穏やかで公平な振る舞いをします。」「センスのよさがあり、周囲を魅了するような雰囲気を持っています。」「多くの人から信頼を獲得するタイプです。」「あまり努力をしなくてもほしい物が手に入る人徳の持ち主です。」といった褒め言葉ばかりが羅列された結果が読み上げられると、吉川友は「当たってる!」と、(基本的にいいことばかりを)しっかり受け止めて深く頷く姿が印象的だった。そして最後に「チヤホヤされることが多いので傲慢さを生むこともあります。」というオチまでつけられて、会場は爆笑の渦に包まれた。

吉川友,ひな祭りライブ

突然の「かわいいだけじゃだめですか?」にハプニングも

吉川友×吉川茉優、"声の相性抜群"ひな祭りライブで魅せた珍診断と爆笑MCの記録

このあと、生まれ変わるなら男か女かという話題に。吉川友は次は男に生まれたいと語った上で、もし女だったら「もっと女の子していたい」と、CUTIE STREETの「かわいいだけじゃだめですか?」を不意に口ずさむ。今のきっかにとって、”The 女の子”のステレオタイプはCUTIE STREETの歌詞であり、KAWAII LAB.のアイドルたちなのかもしれない。なお、そんなきっかが女の子の理想像を全力で表現した途端、ステージに吊り下げられていた桜の花柄のシートが突然外れるという、まるで会場からのツッコミのようなハプニングまで発生。この予想外の出来事が、さらに場の雰囲気を盛り上げた。

「私もああいう曲歌いたいかも。『かわいいだけじゃだめですか?』って。FRUITS ZIPPER、CUTIE STREET。アソビシステムさんのアイドル、みんなすごい。」

吉川友のプロフェッショナルな一面とトイレ待ち

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そんな吉川友のステージでは、楢原英介のギターに合わせて「SEAGULL」そして「恋」を披露。リハーサルの時には「SEAGULL」の譜割りに結構苦戦していたようだが、本番ではしっかりと心地よく歌い上げる姿に、彼女のプロフェッショナルな一面を垣間見ることができた。

さらに、楢原がステージを降りた後はオケで歌唱するパートへ。このタイミングでトイレに行った観客を見つけた吉川友は「待ちますよ。」と、トイレから戻ってくるまで曲披露を待つという、アットホームな規模感のライブハウスだからこそできるような気配りを見せる。……いや、「待ちますよ。」と言った直後に「は、や、く! は、や、く! トイレ行くな早く!」とコールで煽り始めたので、はたしてこれは純粋な配慮なのか何なのか。観客は落ち着いてトイレもできない状況に、会場全体も苦笑するしかない。

吉川友,吉川茉優,ひな祭りライブ

続いて「冬空花火」と、発表したばかりの新曲「シティームーン」を情感たっぷりに歌い上げる。ちなみにレコーディングで歌い込んでいた時期を経て、最近になって彼女は、この新曲「シティームーン」の難易度の高さに気づいたのだという。

「今度は台詞がある曲がいい」

吉川友×吉川茉優、"声の相性抜群"ひな祭りライブで魅せた珍診断と爆笑MCの記録

「私たち、名前も似てるけど、声もマッチしていると思わない? あたしたちの声って素敵じゃない? 凸と凹みたいな。トムとジェリーみたいな。あらためて思った。いいよね。」

「思います。それに今日の特典会でファンの方もそれ言おうと思ってたと思いますよ。『ふたりの声の相性、すっごいよかった』って。」

フィナーレは再びふたりで歌うために、吉川茉優もステージに合流。お互いの声質の相性の良さについて語ったのち、「今度は台詞がある曲がいい」といった「Unfamiliar」に続くコラボ曲の構想など、ファンも期待が膨らむようなことを口にする。そしてラストは、吉川友の「こんな私でよかったら」を、ふたりで可愛らしく曲紹介してから披露。和やかな雰囲気のままひな祭りイベントを締めくくった。

なお、吉川茉優は4月6日(日)に岩下の新生姜ミュージアムにてフリーライブ『NEW SINGER 吉川茉優のNEW GINGERプレミアムライブ ~桜の便り2025~』を開催予定。また吉川友は、4月2日19時より渋谷ロフトヘヴンにてワンマンライブ『吉川友 LIVE 2025の春きっか』を行なう。

関連リンク

◆吉川友 オフィシャルブログ
◆吉川友 Twitter
◆吉川茉優 Twitter

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