吉川友、後輩アイドルからの相談を「マッチングアプリやれば?」でまるっと解決

『吉川友 You!と歌っちゃいな!vol.1』

吉川友が事務所の後輩たちを迎えて行なう、なんとなくギリギリを攻めた気がする名称のイベント『吉川友 You!と歌っちゃいな!vol.1』が、11月6日に渋谷・LOFT HEAVENにて行なわれた。

 

「大胆な女だよね、東京の女って!」

本イベントは、11月6日、16日、20日と今月3回にわたって開催が予定されており、そのいずれも吉川友が事務所の後輩を招いて一緒に歌うことをコンセプトとしている。初回となるvol.1では、コラボして曲をリリースしたこともある吉川茉優と、アップアップガールズ(仮)から古谷柚里花が登場。さらにきっかバンドでもおなじみ楢原英介(Pf)と、最近喉の手術を行なったアップアップガールズ(2)の鍛治島彩(Gt)をゲストミュージシャンとして迎えた。なおMCは、現役ハロー!プロジェクトメンバーからハロプロOGまで数多くのイベントでMCを務め、観客から愛のあるブーイングを浴びまくっている上々軍団のさわやか五郎だ。

吉川友、古谷柚里花、吉川茉優、さわやか五郎

暗転したステージ。吉川友をセンターに3人で登場し、まずは吉川友の「こんな私でよかったら」のコラボレーションからイベントはスタートする。吉川茉優は吉川友のライブにゲストで出演した時にこの曲をソロで披露したことなどあるが、古谷柚里花がステージで吉川友の曲を歌唱する姿は目新しい。そして、そんなふたりに挟まれて歌い踊る吉川友という構図もまた新鮮。ステージ上の3人も、その様子を見守っている観客も、みんなこの雰囲気を楽しんでいるのが伝わってくる。

 

「みなさん盛り上がってますかー!始まりました『You!と歌っちゃいな!vol.1』」

 

3人の歌から引き継ぐように、さわやか五郎がマイクを手にステージへ。ところが、ここで吉川友と吉川茉優が、なぜか古谷柚里花の後ろに回ってステージ上で何かをしている。「みなさま、これ何をやっているかわかりますか?」と、さわやか五郎が客席に訊ねると、吉川友が状況説明を始める。

 

「なんか、本当(古谷が)焦ってたのかわからないけど、『私、衣装のチャックを外したまま出る!』って言って。すごくない? 大胆な女だよね、東京の女って!」

 

そんなきっかからの想定外な報告を受けて客席から興奮の声が上がる。歌い終わってからふたりが古谷の背中のチャックを慌てて上げていたということは、歌唱中の古谷の背中は一体どんな状態だったのか……いやはや、まったくもってけしからんほどに大胆な女だ。

 

「いやいやいや、違います!」

 

そう声と手を上げて発言を求めたのは古谷。「私、先頭でステージに出るってなって、めっちゃ緊張していたら、きっかさんからいきなり背中のチャックをばーって降ろされたんですよ!」と、吉川友の発言とはまったく異なる真実を語り始める。「やっぱり……」という声が各所から漏れてきそうな会場で、「そりゃ、きっかに背中を見せたらダメだから。」と、さわやか五郎が指摘すれば、“この事件の真犯人”は「心のチャックを開けてやったんだよ。」と、悪い顔をしながら意味がわからない言葉を古谷に投げかけていた。

古谷柚里花 from アップアップガールズ(仮)

吉川友、吉川茉優、古谷柚里花「抱いてHOLD ON ME!」カバー

 

きっかより本イベントについての趣旨説明が行なわれたのち、古谷柚里花がアップアップガールズ(仮)の「Magic♡」、吉川茉優が配信リリースしたばかりの「言えないリクエスト」、そして吉川友が「歯をくいしばれっっ!」をそれぞれソロで披露する。そして最後は再び3人がステージに並んで、ハロプロ25周年ということでモーニング娘。「抱いてHOLD ON ME!」をカバー。アイドルシーンを代表するといってもいい馴染みある曲ながら、珍しい組み合わせでのパフォーマンス。それぞれのファンは一様にこれまでとはまた違った雰囲気、音の響き、そしてこの曲自体が持つスリリングな展開を楽しんだことだろう。

 

吉川友、吉川茉優、古谷柚里花

吉川友によるお悩み相談

 

またこのイベントには、吉川茉優と古谷柚里花が抱えるお悩みを、キャリア10年以上の大先輩・吉川友に相談する企画コーナー『 You!に相談しちゃいなYo!』も用意されていた。吉川友にお悩み相談する企画といえば、Webメディア「ガラスガール」でも行なわれたりしているが、まあ、この人にお悩みを解決してもらおうだなんて期待を持ってはいけない。会場にいるほぼ全員がわかっていることだが、相談してもいい人と相談しちゃいけない人に人類を分けた場合、吉川友は明らかに相談をしちゃいけない側の人間だ。

 

古谷柚里花からは芸能界の先輩に「自分の殻の破り方がわからない。きっかさんて、人とは違う芸風じゃないですか。それが芸能界で生き抜くのには必要だと思うんです。私はまだ自分の殻を破れていない。社長にも『殻を破れ』と言われるので、きっかさんはどうやって個性を出してきたのか訊きたい。」という質問が寄せられる。

 

「それは……環境ですよね。私はデビューして正統派で事務所の方々にもやらせてもらってたの。まゆゆ(吉川茉優)みたいな衣装の白バージョンを着て、中野サンプラザで泣きながら歌ってたの。」

きっかは遠い目をして、そんな話を始める。当時をよく知っているさわやか五郎も「アップフロント史上一番の美人がデビューするってくらい。ほんとそんな感じでしたよ。」と、これに同調。さらに質問した古谷自身も「小学生の頃にアニメ『きらりん☆レボリューション』を観ていて、本当にMilkyWayの吉川さんが推しだった。」と、月島きらり(CV:久住小春)と雪野のえる(CV:北原沙弥香)と花咲こべに(CV:吉川友)によるユニット・MilkyWayを話題に出す。

 

自分の殻の破り方

ではそんなきっかがなぜ“こうなってしまったのか”。吉川友本人が核心部分について口を開く。

吉川友

「私が殻を破られたきっかけは、南波(一海)さんって方のインタビュー。あれから私の人生はおかしくなった。訊かれることもそうだし、私もそれに返しちゃうから、どんどんそっち(言動が個性的な)方面に進んじゃったんですよね。あと、昔から私のライブに来て、カメラ撮って記事も書いてくれる方とか、今日も来てくれているんですけど、その方は、私のこういうライブでのMCでダメな発言とかってカットすればいいじゃないですか。でも、そういうの丸々全部使っちゃうの。『足痒っ、ポリポリ』とか全部書くから。だから、私の場合は『周りの大人』かな。」

 

いやぁ、まったくもってひどい大人たちもいるもんですねー(白目。

 

ちなみに古谷の相談に対するきっかの回答としては、「今、アプガ(仮)にヤンキーキャラがいないので、スポーツブランドのジャージを着てキャラクターモノのビーチサンダルを履いて現場入りするなどヤンキーブランディングによって殻を破れ。」ということだった。

 

「マッチングアプリやれば?」

吉川茉優からの相談は、女性としての先輩、人生の先輩・吉川友へのもの。吉川茉優が「私、今25歳で……」と話し始めた途端に、「私31歳。」と即座に返す。そんなヒリヒリした空気も感じつつ、「周りが結婚ラッシュで、ファンの方にも『茉優は家事も料理もできないから結婚できないんじゃないか』って心配されるんですけど、私は結婚できますか?」と吉川茉優は質問する。

 

「じゃあ見てあげる」

 

占星術でも使おうかという勢いで、吉川茉優の顔を眺めて鑑定し始める“細木”友 先生。何が見えているのかはわからないが、「最近……幸せそうだね。まーちゃんのX(旧ツイッター)の写真とか見てても思ったし、今回のイベントのリハでも『男できただろ?』って言ったくらい。まーちゃんのファンの方で気づいた人います?『なんかこいつ女になってるぞ。』って。キラキラのオーラがあったから。今日なんてほら、カラコン入れてるよ?」と、指摘。男ができたことを否定する吉川茉優に、さわやか五郎は「結婚ラッシュなどに刺激を受けて、吉川茉優の意識に変化があったんじゃないか」と分析する。

吉川茉優

すると“細木”友 先生、「マッチングアプリやれば?『タップル』でも『ウィズ』でもいいよ。マッチングアプリをやれば大丈夫。芸能人もいるのよ。私の友達もこの間……あ、これ言えないやつだ。」と、吉川茉優の結婚できるかというお悩みに対する回答をズバリ言うわよ! していた。

 

「FXやれば?」

「趣味が今なくて。おすすめの趣味はありますか? お仕事とプライベートの切り替えがしたいなって思って。」という、続く古谷からの相談。「うーん。」と解決策を考えあぐねているきっかに対して、さわやか五郎は「やっぱり……マッチングアプリになるんですかね?」と、お伺いを立てる。これにきっかは「そうですね……。ご飯も殿方に奢ってもらえますし。いい出会いもあるかもしれないし。……FXやれば?」と、マッチングアプリとFXを始めればいいという名回答(?)を導き出していた。

 

アコースティックで『You!と歌っちゃいな!』

そしてここから、今回のイベントのメインコンテンツとも言えそうな、楢原英介と鍛治島彩を呼び込んで、ふたりのピアノとアコギの音色に合わせてカバー曲を披露するコーナーへ突入する。

 

吉川友

まず吉川友が歌詞に不安を抱えながら披露したのは、吉川茉優のオリジナル曲「甘雨」。マイクスタンドに手を伸ばしたきっかは、目を閉じて、チルいミディアムチューンをオリジナルの吉川茉優とは異なりつつもオリジナルに忠実に、加えて曲の持つゆるさを少し気だるく表現して歌い上げる。そしてその歌声に寄り添うような、楢原の鍵盤のタッチと鍛治島の弦の響き。

 

しかしながら、やっぱり吉川友はお悩み相談とかするとめちゃくちゃだけど、歌は恐ろしく上手い。ちなみに「後で動画を切り出して編集とかしていて、きっかだけ歌詞を間違えてないんですよね。やっぱり彼女はプロフェッショナルです。」とは、このイベントで映像配信を担当していたスタッフ談である。

 

 

吉川茉優の「さよなら涙」と古谷柚里花の「暁 -yoake- 」

 

吉川茉優

楢原が軽くピアノをアルペジオで鳴らして、次は吉川茉優が「さよなら涙」。吉川友の曲は、きっか本人のボーカルスキルが高いために基本的には難しい曲が多い。一方で、きっと吉川茉優は「さよなら涙」のような、この手の雰囲気を持った曲を歌うのが得意なのだろう。伴奏に丁寧に声を乗せていくように歌い上げる。

 

古谷柚里花

古谷柚里花がセレクトしたのは、吉川友の「暁 -yoake- 」。アカシックのふたり(作詞:理姫、作曲:奥脇達也)が提供したこの曲は、まさに吉川友の歌い手としての才能が遺憾なく発揮される1曲だ(というか、彼女がボーカリストとして持ち合わせているものをすべて出しきらないと表現しきれない作品、ともいえる)。

 

広い音域に転調、そして難解な歌いまわしなど、古谷はそのひとつひとつに果敢に挑戦し、しっかりと歌と向き合っていたのが印象的。吉川友も「素敵。なんかさ、今回の企画やってよかったって思うよね。ここのコーナー。だって、こんな“下僕”見たことある? あ、“姫”か。でもファンの方、見たことある? ないでしょ? だから、(古谷の)こういう一面を見せたかったんだろうな、っていう大人の戦略だと思った(笑)。」と、そのチャレンジを絶賛していた。

 

吉川も古谷も楢原も鍛治島もさわやか五郎も『You!と歌っちゃいな!』

 

最後は楢原と鍛治島の演奏をバックに、再び3人で歌声を届ける。披露されたのは、吉川友と吉川茉優でリリースされた「Unfamiliar」。そして吉川友のポジティブソング「NEO SUGAR SUGAR YOU」。アンプラグドなサウンドで、3人がメロディーを歌い分けていく形でパフォーマンスされた楽曲は、たとえ過去に耳にしたことがあっても、もはや初めましての響きの連続。そしてLOFT HEAVENの神秘的な雰囲気にもマッチして贅沢な時間を彩る。

 

「ラストはあの曲で締めたいなと思います。きっか、紹介お願いします!」

 

さわやか五郎は、vol.1を締めくくる最後の1曲の曲振りをきっかに促す。きっかは「それでは聴いてください。……『国歌斉唱』。」と、これを細かいボケで返し、さわやか五郎から「最後に? 演るなら最初でしょ。」と、至極真っ当なツッコミを入れられる。そして吉川友のライブで終盤に披露されることが多い「ずっとずっとずっと君がスキだ」を全員で歌唱。出演メンバーの新しい一面を垣間見ることができた『吉川友 You!と歌っちゃいな!vol.1』は大団円を迎えた。

『吉川友 You!と歌っちゃいな!vol.1』

なお、『吉川友 You!と歌っちゃいな!』は、vol.2が11月16日(木)に、vol.3が11月20日(月)に渋谷・LOFT HEAVENで開催。vol.2の出演はアップアップガールズ(仮)から鈴木芽生菜と、vol.1に引き続き古谷柚里花。

 

 

◆吉川友 オフィシャルブログ
◆吉川友 公式X
◆吉川茉優 公式X
◆古谷柚里花 公式X
◆鍛治島彩 公式X

吉川友の関連オリジナルコンテンツ(画像、記事)

No more articles