アプガ(プロレス)、闘うアイドルが原宿に残した“瞬間・あいどるメモリアル!”

アプガ(プロレス)、闘うアイドルが原宿に残した“瞬間・あいどるメモリアル!” オリジナル ライブレポ

日曜日の原宿。竹下通りは相変わらずの人波だ。その雑踏を縫うように原宿RUIDOへ向かう。そう。6月29日、アップアップガールズ(プロレス)の単独公演。普段はリングに上がる機会の多いプロレスラーの彼女たちが、今日はアイドルとして原宿RUIDOのステージへ。

アイドルとレスラー、二つの顔を持つ4人の物語

アプガ(プロレス)、闘うアイドルが原宿に残した“瞬間・あいどるメモリアル!”
アプガ(プロレス)、闘うアイドルが原宿に残した“瞬間・あいどるメモリアル!”

渡辺未詩とらくがデビューしたのは2017年。人気レスラーがアイドル的活動することは昔からあったが、最初からアイドルとプロレスラーの二刀流という、一見すると無謀とも思える挑戦からアップアップガールズ(プロレス)は始まった。そして、この2人が7年間積み重ねてきた歩みに、鈴木志乃、高見汐珠といった仲間が加わり、現在の4人体制が完成した。

彼女たちの凄さは、どちらかを片手間でやっているわけではないという点だ。アイドルも、プロレスも、どちらも一生懸命。特に、プロレスにおける彼女たちの昨今の活躍は著しい。らくは第3代SETUP認定オールアジア女子王座。渡辺未詩は第14代プリンセス・オブ・プリンセス王座を獲得し、今や東京女子プロレスの看板レスラーの一角を担っている。

会場に満ちる異種格闘技戦の熱気

原宿RUIDOのフロアは、開演前からぎっしりと埋まっていた。アイドルとしてのアプガ(プロレス)を観に来た人、レスラーとしての彼女たちが好きな人、男性も女性も入り混じって、まさにフロアは異種格闘技戦の様相を呈している。会場の熱気はもう、オクラホマ・スタンピードだ(どういうこと?)。

多彩なパフォーマンスで魅せる新たな魅力

アプガ(プロレス)、闘うアイドルが原宿に残した“瞬間・あいどるメモリアル!”
アプガ(プロレス)、闘うアイドルが原宿に残した“瞬間・あいどるメモリアル!”

前回の公演では歌唱の合間に試合が盛り込まれていたが、今回は全編ステージ歌唱。キラキラの新アイドル衣装に身を包んだ4人が、多種多様な魅せ方を披露する構成となっていた。

たとえばそれは、ライブ中盤に用意されていた、らくと高見汐珠によるユニットパフォーマンス。アプガ(2)「Sun!×3」のカバーを、ふたりは息の合ったステージングで新たな魅力として昇華させる。続いて渡辺未詩の「マジマッスル」、鈴木志乃のソロ「ワタシノセオリー」。プロレスの試合では披露する機会がないソロ曲の歌唱。普段、リングの上での彼女たちしか観てこなかったという人には新鮮に映ったはずだ。

そして、この日の4人が見せたのは、闘魂を秘めたレスラーの眼差しではない。みんなに愛と笑顔を振り撒く、純粋なアイドルとしての眼差しだった。ステージ上から観客にファンサを繰り広げながら歌い踊る彼女たち。その姿には、それぞれが積み重ねてきた経験と自信が滲み出ている。

新曲初披露とともに響く代表曲の数々

アプガ(プロレス)、闘うアイドルが原宿に残した“瞬間・あいどるメモリアル!”

ライブは早い段階から代表曲「アッパーチョップ!」が披露されるなど、アプガ(プロレス)の真骨頂とも言える楽曲群が次々と登場。「アッパーキック!」や「負けたくない」といった楽曲も織り交ぜながら、どの曲にも彼女たちがアイドルとプロレスラーの両面で培ってきた魂が込められていることを感じさせる。

そして、会場の空気が一変する瞬間、期待感が一気に膨らむ瞬間が訪れた。彼女たちのあざと可愛さすら内包した新曲「瞬間・あいどるメモリアル!」の、予告なしでの初披露だ。なんだか伝説の樹の下とかそういうところに行きたくなるような曲タイトルとともに(?)、アイドルとプロレスラー、二つの顔を持つ彼女たちが、キラキラのアイドル全振りパフォーマンス。会場は試合とは違う興奮と熱気に包まれるのだった。

そしてアンコールは「SEED」。全15曲にわたるパフォーマンスの最後を飾るにふさわしい、希望に満ちた楽曲で会場は多幸感溢れる空間と化したのだった。

9月、再び原宿で

アプガ(プロレス)、闘うアイドルが原宿に残した“瞬間・あいどるメモリアル!”
EOS RP/RIKOH Auto RIKENON 50mm F1.7, RIHOH Auto RIKENON 135mm F2.8

公演の終盤、嬉しいアナウンスが飛び出した。次回の単独公演が9月28日に、再び原宿RUIDOにて開催決定したのだ。

渡辺未詩とらくが歩み始めて7年、4人体制となったアップアップガールズ(プロレス)。レスラーとして成長著しい彼女たちの、アイドルとしての物語も、確実にステージの上で新たな章を刻み続けている。次回もまた、原宿の地で彼女たちの輝きを目撃することになるだろう。

関連リンク

アップアップガールズ(プロレス)オフィシャルサイト
次のページには撮影した画像を置いてます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました