ポートレート撮影で盛れる光の作り方。120cmアンブレラとAD300Pro

ポートレート撮影で盛れる光の作り方。120cmアンブレラとAD300Pro News

女の子をスタジオで撮影する際に「アンブレラは大きいほうがいい」というのは大正義である。ということで、前回のフリップバウンスに続いて120cmのアンブレラを紹介する(奇しくも世間はブラックフライデーセールらしいですし)。

大きなアンブレラのメリット

大きなアンブレラや大きなソフトボックスのメリットといえば、柔らかい光を作り出せること。それはつまり盛れる光を作れるということ。加えて、大きなキャッチライトを入れられる。女の子に喜んでもらえるくらいに可愛く撮ってあげたいけど、スタジオワークのスキルもなければ光の扱い方もあまり自信がない。そんな時には、デカいアンブレラ。現代のスチール撮影界隈における大艦巨砲主義である(いや、スタジオに行けばもっとデカいライトシェイピングツールはいくらでもあったりするんだけど)。

ちなみに私が所有しているのは、「UNPLUGGED STUDIO 60インチ ホワイトアンブレラ(UN-009)」。120cmなので、開いたらこう、佇まいから様になる。アー写とか物販の写真とか撮影する時は、別売のディフューザーをつけてもっと光を柔らかくする場合もある。昔は全部別売だったが、今のAmazonではNeewerからアンブレラとディフューザーのセットが販売されているので、これを選択するのが正解だろう。蛍光塗料は多分大丈夫。むしろアリエクとかに転がっているNeewer以下の中国メーカーが危ない。中国、危ない。

120cmアンブレラを使う際の注意点

ただ、大きなアンブレラを使用する場合にも注意点がある。反射させる光を打つためのストロボ、そしてアンブレラを支えるスタンドだ。

AD300Proを2台買え

ポートレート撮影で盛れる光の作り方。120cmアンブレラとAD300Pro

この手の機材に興味がある人たちに、まずお伝えしたいのは、「GODOX AD300Proを買え」ということ。機材に興味があるってことはいろいろ試してみたいはず。でも、機材に興味を持った人がまず買うであろうAD100Proではパワー不足で試せない。いろんなものを試したいなら、重要になるのは光を作り出すストロボ。ストロボはパワーが必要。力こそパワー。だから初心者こそ「AD300Proを買え。2台買え」ということになる。いや、初心者じゃなくてもGODOX AD300Proを2台。これだけで幸せになれる(メインライトとフィルライトorリムライトorトップライト。何を使うにせよ最低2台は必要。特にメインとフィルはどのくらい弱めて強めてを考えないといけないので、同じ機種が圧倒的に使いやすい。ついでに言っておくと、GODOX AD300ProAD100Proを1台ずつだと普通に使いにくい)。

ちなみに上の写真は120cmのアンブレラをAD300Pro(上)とAD100Pro(下)で光を当てた時の違いだ。どちらも1/64に設定しているが、光の強さではなく照らされる範囲を見てほしい。AD100Proだとこのくらいしか光を当てられない。ドーム型のディフューザーを装着したらもっと範囲は広がるだろうが、ディフューザーをつければ光は弱まるので、その分強い光が必要になる。「1/2とかに設定して運用すればいい」かもしれないが、そうすると、びっくりするくらいすぐにオーバーヒートするので、まあ撮影中に写真を確認した時に使えない写真を量産していて愕然としたい方はぜひAD100Proで……(撮り直す時間があればいいんですけどね)。

スタンドは安定感重視で

また、スタンドにも注意を払いたい。安いスタンドや、軽いスタンドでは支えられないことはないにせよ、しなってモデルに不安要素を抱かせることになるだろう。写真は「TOKISTAR カーボンモビスタンド TS-112-ST」にAD300Pro120cmアンブレラをセッティングしている。アンブレラの重量に引っ張られて見事にしなっているのがわかるだろう。

ポートレート撮影で盛れる光の作り方。120cmアンブレラとAD300Pro

一方、「TOKISTAR ライトスタンド コンパクトスタンド TS-104-ST」なら、しなることなく支えられる。ただ、若干足が心許ないので、実際の撮影時には重心を下げる意味でもウェイトを置いておきたい。

サイズ感と実際の作例

ポートレート撮影で盛れる光の作り方。120cmアンブレラとAD300Pro

最後にサイズ感。前回のフリップバウンスと同じように、イームズのチェアとAD300Proのボックス、そして「SMDVフリップバウンス28」のバッグとともに120cmアンブレラを置いてみる。サイズ感がなんとなく伝われば幸いだ。

と、ここまで書いて、じゃあ実際にこの大きなアンブレラを使った写真ってどれ? ということで、いくつか実際に使った画像を紹介しておく。

ポートレート撮影で盛れる光の作り方。120cmアンブレラとAD300Pro
ポートレート撮影で盛れる光の作り方。120cmアンブレラとAD300Pro

吉川友の写真はアンブレラにディフューザーを装着して撮影。かつ、クラムシェルにしているので厳密な1灯かというと微妙なところ。いずれにせよこれだけ大きな光源なので思いっきり光を回すもよし、複数人を一度に撮影してしまうもよし。ストロボ撮影で失敗したくない現場に持ち込むなら、5分で撮影を終えないといけないような現場に持っていくなら、120cmのアンブレラの安心感。もちろん安定感のあるスタンドと光らせるパワーのあるGODOX AD300Proもお忘れなく。

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