2024年10月12日から、今日まで。原田莉緒ときゅ〜くるが紡いだ全力の2年間

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きゅ〜くるの『原田莉緒 卒業&現体制ラストライブ』が、2026年8月23日、東京キネマ倶楽部にて開催された。2部には新メンバーの足立遥海大石 杏を加えた新体制でのライブを控える中で行なわれた本公演は、原田莉緒との2年間の思い出と現体制を振り返ることができる、感動的な時間となった。

ひとつの歴史に、ピリオドを打つ瞬間

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コールが湧き上がる中、スパンコールを散りばめた原田莉緒が大好きな衣装とともに、煌めくステージに音符に合わせて躍動する7人。それは現体制最後と銘打たれた公演で、ひとつの歴史にピリオドを打つ。悔いなく、最後の強い輝きを放つ。そんな瞬間だ。

「スターライトステージ」に「moment」。ハーフツインにティアラをつけた原田莉緒は終始笑顔だ。同じツインテールの佐藤愛唯の左のリボンに髪がひっかかってしまうのもご愛嬌。鹿野こはるが涙をちぎるようにフロアを元気いっぱいに煽ると、今日ばかりは紫の光多めなオーディエンスも全力で応える。

そんな客席を愛おしそうに見つめながら歌いあげる花城奈央の胸に去来しているのが、楽しいだけの気持ちでないことは、その笑顔に見え隠れする寂し気な表情が物語る。それと対照的(?)なのは山本桜子か。メロディーラインをなぞるように長い髪を揺らしながら、ステージで人一倍大きなパフォーマンスは、今この瞬間を全力で楽しむかのようだ。それはいかなる時も笑顔を絶やさない大柄心乃も同じ気持ちなのかもしれないし、いや、彼女の場合、自分たちの音楽に支えられていないと崩れてしまいそうな気持ちの裏返しの笑顔か。

そして豆塚あみ。白いベレー帽姿の彼女は、「ぱてぃしえの本気見せてください!」と会場を煽りながら、ステージ上で各メンバーとアイコンタクトを交わし、会場の各方向に目を配る。スナイパーのように不意に狙ってくる鋭い指差しも、フロアの盛り上がりを把握しているからこそなせる技だろう。

「『スターライトステージ』は歌い始めのパートをもらえて嬉しかったけど、心残りはレコーディング。もう一度レコーディングしたい。」── 原田莉緒

原田加入後からの曲が顔を揃えたライブ序盤。ここからは、余計な感情を振り払うようなドラマティックな楽曲を並べていく。たとえばそれは、赤と青のコントラストでスリリングな「開幕宣言」。さらにグランドキャバレーを思わせるステージ上の中二階や、そこに続く階段も活かし、空間を大きく使ってステージングしていく「マリアージュLove」。そうかと思えば、ミステリアスな雰囲気の「チョコレイトアップル」でクールに視線を釘付けにしたり、さらに原田を加えた「マーブル♡ロメオ」でキュートに歌い踊ったりと、ユニット曲でも魅せる。

全力の輝き

突発的な花城と鹿野の涙脆さ対決も発生したりの後半戦。「サマハレ」の曲中、原田とさとめいの唇へのニアミスにちょっと照れるふたり。ライブも中盤から後半へと差し掛かる中で、ステージ上からもフロアからも原田への想いをぶつけるように、熱量は凝縮していく。

そう。熱狂とも興奮とも違う。これは全力だ。みんな現体制の最後の瞬間に向けて全力に輝こうとする。それはステージであるかどうかは関係ない。一人ひとりが眩い光を放って、原田莉緒の卒業という思い出のシーンを彩ろうとする。このステージを作っているのは、キネマ倶楽部を埋めた一人ひとりの想いなんだろう。そこに気づいた瞬間、ステージを含めたキネマ倶楽部という空間が、息が苦しくなるくらいの光景として目に映り、視線が外せなくなる。

桜色にも見える紫のドレスと、手紙

あやうくPanasonicコール(!?)が発生しそうなタイミングを経ての莉緒ちゃんコール。原田莉緒の加入からのメモリアル映像が流れ、懐かしさと過ごした月日を思い出させる。そして、ステージ照明の魔力か卒業補正か、ほのかに桜色にも見える紫のドレスに着替えた原田莉緒からのお手紙の朗読へ。

「私がきゅ〜くるに加入したのは、2024年10月12日。」という歴史が始まった時から今までを振り返りながら、「いつも私のそばにいてくれたのが、ぱてぃしえのみんなです。ライブに来てくれること、配信を見てくれること、何気なくかけてくれる言葉。その一つひとつが大きな支えでした。一緒に笑って、一緒に喜んで、時には一緒に悔しがって。私のアイドル人生を一緒に歩いてくれた、大切な存在です。」と、ファンに感謝を述べる。さらに「私にとってメンバーは、ただ一緒に活動する仲間ではなく、どんな時も一緒に乗り越えていく大切な存在でした。最年少の私を支えてくれる、お姉ちゃんのような存在でもありました。振り返ると、メンバーと過ごした何気ない時間とか、すべてが宝物だったんだなと思います。」と、仲間たちへの想いも語った。

「こんなにもお別れすることが寂しいと思える人に出会えたこと、本当に嬉しいです。」

そう口にしながら、原田莉緒はまっすぐ前を向いて、あらためてありがとうの気持ちを伝えた。

さらに、アークジュエルの中でも同い年の友達、星みのり(Ange☆Reve)を呼び込んで、ふたりでAnge☆Reve「Reality」を披露する。アンジュレの堕天使曲が大好きという原田の表情には、思い残すことのない清々しさが浮かんでいた。一方の星は、原田ともう同じステージで一緒に立てない悲しみに感情をリアルタイムで揺さぶられていることを明かした。

そして原田は、今度はソロで「一番星」を歌唱する。ツーコーラス目からは鹿野がステージに、そしてメンバーが次々に合流して、きゅ〜くるというグループを形作っていく。

「あみちゃん、リーダーとしてたくさん支えてくれてありがとう。」
「らこたん、人に感動を届ける歌声が大好きです。」
「師匠のめいちゃん。いつも笑わせてくれてありがとう。楽しかったです。」
「なおちゃん。まぁむとして可愛がってくれてありがとう。」
「こっちゃん。相談に乗ってくれてありがとう。救われました。」
「相棒のこはる! たくさんの時間一緒に過ごしてたくさんの思い出作ったね。これからも一生大好きだよ。」

金澤Pの発案で、曲間で原田は一人ひとりに、サプライズで感謝の気持ちを告げ、「これからは、ぱてぃしえとしてみんなのこと応援するから。みんな、大好き」と伝える。これには何も聞かされていなかったメンバーは、思わず落涙。曲が終わる頃には、自然と原田を中心にしながらステージ中央へと集まって、感極まる瞬間を描き出していた。

メンバーから原田莉緒へ

原田からの言葉を受けて、今度は残されたメンバーの番。最後の瞬間に、それぞれが伝えたいこと、届けたい想いを口にする。

【鹿野こはる】

まずは、莉緒ちゃん卒業おめでとうございます!莉緒ちゃんのカラーのお花です。……(涙で言葉に詰まりながら)私が入ってからずっと、立ち位置もそうだけど、いつも隣にいてくれた莉緒ちゃんがこのライブが終わったら隣からいなくなっちゃうのが本当に本当に寂しいんだけど……。これからは、莉緒ちゃんがきゅ〜くるのことを見守るって言ってくれたから。今度は莉緒ちゃんの相方はもちろんなんだけど、次は推しメンになれるように頑張ります。卒業してからも一緒にご飯に行ったり、お友達として仲良くしてください。今まで本当にありがとう!

【大柄心乃】

莉緒たんが辞めるって相談してきたじゃん? その時、正直やっぱり辞めてほしくない気持ちがあったけど。でも、莉緒たんの人生だし、本当に悲しかったけど、莉緒たんなりの考えがあると思うから背中を押して……。やめるって決まった期間から今日まで本当に寂しすぎて、一緒にいる時とか、みなさんとかにも、莉緒たんに対して(寂しいという)気持ちを一切言ってこなかったけど……それは信じたくなくて。今こうして(卒業の日を迎えて)本当に寂しいし、莉緒たんの存在って自分の中ですごく大きかったんだなって実感してます。何気ない日常が、すごく宝物になったよ。出会ってくれてありがとう。これからも会おうね。大好きだよ。

【花城奈央】

莉緒ちゃん、卒業おめでとうございます。きゅ〜くるとして初めての「卒業」っていう形で送り出すのが寂しいけど、こうしてみんなの前で卒業っていう形で送り出せることが、まず、すごく嬉しいなって思います。莉緒と出会ってから、本当にガキんちょで、でも可愛くて、愛おしくて、大好きなの。(原田:莉緒も大好き!)いつも奈央めっちゃ言ってたけど、その裏では、莉緒ちゃんの明るいところとか、甘えてくれるところとかにすごく助けられてて。いつも「しっかりしなきゃ」とか思ってたけど、莉緒が素直に「いつもありがとう」って言ってくれたり、奈央が悩んでたらLINEをくれたりして、それがすごく心の助けになってたから。そんな莉緒ちゃんがいなくなっちゃうのがすごく寂しい。でも、莉緒が決めたことだし、莉緒が将来、いろんな経験をしていく中で、きゅ〜くるとして活動してよかったなって思ってほしいし。きゅ〜くるを大きくして、莉緒ちゃんが「ライブ観に行きたい」って思えるような場所にするから。これからも見守って、遊びに来て、奈央とSwitchをしようね。大好きです。卒業おめでとうございます!

【山本桜子】

莉緒ちゃん、卒業おめでとう。莉緒ちゃんがきゅ〜くるに入ってくれた2024年くらいの時は、私もすごくしんどい時期だったんだけど。配信でも話したけど、その時に「らこちゃんのこういうところが好きだよ」とか言ってくれたのがすごく嬉しくて、感動して。こんな風に言ってくれる子が近くにいるんだ、アイドル頑張りたいって思ったの。だから、ずっと一緒に活動してくれて、本当に嬉しいし、辞めてほしくないなって思うけど、莉緒が決めた道だし、これからも莉緒なりの人生を楽しんで進んでほしいなって思います。これからは友達として、たくさん仲良くしてくれたら嬉しいです。絶対に幸せになってください。

【佐藤愛唯】

莉緒ちゃん、卒業おめでとう。莉緒ちゃんは……まずはめいの師匠……あ、間違えました(笑)めいの弟子ですね。加入した時からその感じで、それが定着して、莉緒ちゃんのことを助けるというか「守らなきゃ」ってところが心の中にあったんだけど。でも、莉緒ちゃんは自分だけでも愛される力を持ってるし、憎めないっていうか、人間として大好きだから。卒業しても、自信を持って「頑張れ」って送り出せるくらいの弟子になって成長したなって思います。莉緒ちゃん……めいが師匠でよかった? こんな何にもできない人だけど、師匠って言ってくれてありがとう。この関係は卒業してもずっといかしてくれる?(原田:もちろん。じゃあ弟子作らないでね。)あ、どうしようかな……最初で最後がいい?……考えときます。嘘だよ、後にも先にも弟子は莉緒ちゃんだけだよ。焼肉連れてくね。おめでとう!

【豆塚あみ】

莉緒ちゃん、卒業おめでとうございます。泣かないつもりだったんだけど、今回初めての卒業っていう形でメンバーを送り出せるってなって……正直実感が湧かなかったし。今日までどんな気持ちになるかあえて考えないようにしていて。私は最初の頃から、人との距離感とかがメンバーとお仕事としての距離感がわからなくて。最初、お友達のように仲良く距離を縮めてたんだけど、途中からメンバーに対してリーダーとしてどう接していいかわからなくなって、莉緒ちゃんに冷たく言っちゃったりしたこともあったけど……。素直に楽しくおしゃべりできなくなっちゃって。それが莉緒ちゃんのトラウマにさせちゃってるかなとかすごいいっぱい考えて接してたんだけど。それでも、莉緒はずっと明るく、どんな場でも、あみにも、みんなにも声をかけてくれた。きゅ〜くるの温かい雰囲気や仲良しな雰囲気は、莉緒がいてくれたからなくならないで保てていたと思う。この7人だったから、素敵なきゅ〜くるのムードが作れたんだなって思います。莉緒ちゃんの明るさがあったから、ここまで、いっぱい泣いてくれるメンバーと走ってこれました。明日からは違う道に進んでいくけど、たまに私ができなくなっちゃったら、莉緒ちゃんの明るさの力を借りてもいいですか? これからも、莉緒ちゃんの明るさで周りの人を笑顔に、幸せにしてあげてください。幸せな人生を。宝物の毎日を過ごしてください。卒業おめでとう!

豆塚が洪水のように抑えきれない感情を吐き出すと、きっと同じ光景が瞼の裏に浮かんでいたであろう花城は泣き崩れ、鹿野も大柄も号泣。

会場はそんなきゅ~くるを、温かい拍手で包みこんだ。

Pa la laトレインは新しいストーリーへと走り出す

そして原田がデビューして初めて披露した、グループとしても代表曲「Pa la la」。この瞬間を存分に楽しむように、涙と笑顔で歌い踊る7人。現体制最後のPa la laトレインは、フロアの歓声とメンバーの笑顔を抱えて、少しの切なさを残り香のように纏いながら、新しいストーリーに向けて、今、力強く走り出す。

そして、「これでは終われない!」というフロアからの熱い莉緒ちゃんコールを受けてのアンコール。彼女たちはこのエモーショナルな空間と現体制に終止符を打つ「スタートライン」に、次へと歩みを進める「ファーストストーリー」で本公演を締めくくった。

画像引用:@cu_clu_mei

原田莉緒からのお手紙(※書き取り。正式文書は追って本人のXにて)

私、原田莉緒はこのライブをもちまして、きゅ〜くるを卒業します。

私がきゅ〜くるに加入したのは、2024年10月12日。アイドル活動が初めてで、何も分からなかった私を、ここまで応援してくれて、支えてくれて、本当にありがとうございます。

私にとってきゅ〜くるで過ごした時間は、何もかもが初めての経験ばかりで。初めてのライブ、初めての遠征、初めてのフェス……。たくさんの初めてをここで経験しました。約2年とは思えないくらい、たくさんの思い出をみんなで作ることができました。

もちろん楽しいことばかりじゃなくて、辛いことや苦しいこともたくさんありました。それでも、いつも私のそばにいてくれたのが、ぱてぃしえのみんなです。

ライブに来てくれること、配信を見てくれること、何気なくかけてくれる言葉。その一つひとつが大きな支えでした。一緒に笑って、一緒に喜んで、時には一緒に悔しがって。私のアイドル人生を一緒に歩いてくれた、大切な存在です。

そして、メンバーのみんな。私にとってメンバーは、ただ一緒に活動する仲間ではなく、どんな時も一緒に乗り越えていく大切な存在でした。最年少の私を支えてくれる、お姉ちゃんのような存在でもありました。振り返ると、メンバーと過ごした何気ない時間とか、すべてが宝物だったんだなと思います。

これからは、それぞれ別の道に進んでいきます。こんなにもお別れすることが寂しいと思える人に出会えたこと、本当に嬉しいです。

そして、もう一度ぱてぃしえのみんなへ。

私を見つけてくれてありがとう。そして、私を好きになってくれてありがとう。

ライブで見た景色も、みんなの声も、何気ない会話も、すべて私の宝物です。ぱてぃしえのみんなにも、そう思ってもらえてたら嬉しいです。

みんな大好きです。改めて、ありがとうございました!

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