吉川友が“友突猛進”のツアー

ボディコン新衣装に“偽装”指示も飛び出す

You Kikkawa’s new costume was debuted at her concert tour 2019″You-Totsu-Mou-Sin(To rush recklessly)”, which started on March 2.

In spite that her weight is the second heaviest in her career, her new stage costume, she was wearing it then, was a body-conscious fit dress.

To the photographers including me, she said, “You MUST take my photos slimmer than real me.”

What an absurd request that was!


吉川友が、ライブツアー『YOU KIKKAWA LIVE TOUR 2019 ~ 友突猛進 ~』を3月2日に渋谷GARRETからスタート。初日となった東京公演では、新曲の完成やバースデーライブの実施、さらに次の単独公演を匂わせる発言などが飛び出した。

 

演劇人にとって憧れの劇場、下北沢・本多劇場にて行なわれていた舞台「大森カンパニープロデュース 人情喜劇シリーズvol.8 『あじさい』」に出演と、女優としても活躍するきっか。この舞台の千穐楽から間髪入れずにスタートした今回のツアーは、前回のワンマン同様にきっかバンドの面々を従えて、東京と大阪にて実施。さらに同ツアー初日公演の幕が上がる約14時間前、3月2日午前0時には、初の書籍『桃色の半生!~仲井優希がぱいぱいでか美になるまで~』を上梓したばかりのぱいぱいでか美との2回目のコラボとなる、吉川友にぱいぱいでか美「可哀想なオンナ」が緊急配信リリース。一言で言ってしまえば、ツアータイトルの“友突猛進”。開演前から吉川友と吉川チームの瞬発力が存分に発揮されていた。

その「可哀想なオンナ」が流される中で、きっかバンドがステージイン。そして、わがままなボディーラインをこれでもかと主張した、赤のボディーコンシャスな新衣装に身を包んできっかがステージに飛び出してくる。バンドサウンドとなった「アカネディスコ」を背中に浴び、彼女が手にした羽扇子はさながらジュリ扇。渋谷の地下深くで狂乱の土曜日がドミノ倒しのように始まっていく。

 

吉川イエローのサイリウムがフロアで揺れる「Time to zone」から「Make YOU!」そして「こんな私でよかったら」「ハピラピ 〜Sunrise〜」と、きっかは軽快に歌い踊る。幾度としてライブで披露してきた曲たちとはいえ、彼女にとって“MCという名の休憩ポイント”も挟まずに冒頭からこれだけの曲を並べるライブも久しぶり。思い返せば『あじさい』の舞台稽古が佳境に差し掛かった頃、彼女は、どこぞの会議室にてホワイトボードを前にセットリスト決めでひとり頭を抱えていたが、この冒頭からの5曲披露というのが、“友突猛進”というタイトルに対する吉川友からの回答のひとつだった。

「2019年、頭からずっと舞台『あじさい』の稽古のほうに入ってまして、あと『JAPAN EXPO』で海外行ったり、舞台『あじさい』の本番とかありまして。あっという間に時が過ぎ、3月に初ライブということになりました。今まで私の単独ライブに来たことがある方はびっくりしたと思うんですけど、今回のライブタイトルにある“友突猛進”は、突っ走るという意味で付けさせてもらったんですが、今までは1曲やってMCとかだったんですけど、今回はタイトルにかけまして、最初から5曲連続。もうライブの後半戦なみなセットリストを組まさせていただいております。」

 

本人からそんなライブ意図が語られたのち、会場に集まった友フレの視線を釘付けにしている、“おへそのラインまでくっきり見える”新衣装について。

 

「ちょっとこれ聞いてくれる? ボディコンなのよ。スタッフさんがエロいのよ、最近。Tシャツ含めエロ思考なのよ。で、これの大変なところってさ、お腹が出ちゃうのよ。お腹出てるでしょ? 横から見てて、お腹出てるでしょ? “うん”って言わないで、ショックだから。まあ、こんな衣装着るタイミングだから頑張って痩せろよってことだと思うんですけど。……多分、過去2番目に太ってる。そんな時にさ、ボディコンだから頑張って痩せようと思ったんだけど、年取ってくると痩せられなくて。だから今日、すごいたくさんスタッフさんがカメラを入れてくれているんですけど、私、ひとつ思う。── “偽装”っていいと思うんだ。」

 

彼女の主張をまとめると『新衣装がボディコンで、一方、自分は過去2番目に太っている状態。痩せようと頑張ってみたけど痩せられなかった。だから“偽装”っていいと思う』ということ。その思考は完全に狂気。アイドル界のサイコパスである。

「あのね、違うの。つくづく思うの。吉川友って調べると、デビュー当時から今までの写真って、一応芸能人だから、ネットの世界に残るわけじゃん? それ見ると「もうちょっと痩せとけばよかったな」って思うことがつくづくあって。だからスチールカメラのみなさま、ライブのやつ、終わったら記事書いて上げるじゃないですか。ちょっと今、頑張ってお腹引っ込ませるんで、それ使ってもらっていいですか? ムービーはどうにもならない? じゃあせめてスチールだけ。今、撮ってるやつしか上げちゃダメですよ。ムービーは、(アスペクト比をいじって)細い感じにして。多少ボケちゃってもいいんで。お願いします。」と、きっかは言い訳を並べながら、ライブ中にステージ上から“写真の偽装”を依頼するという前代未聞の展開に。

 

かくして本稿に、実際の本人のわがままボディーより“お腹周りが幾分謙虚になった”吉川友のライブ写真が並んでいるのか。もし、そんなライブ写真が並んでいたとして、それは偽装なのか。はたまたなぜか都合よく渋谷の地下空間に時空のゆがみが出現した瞬間をたまたま捉えただけなのか(もしくは“ゆがみフィルター”とも言う)。

これ以上本件に触れると、記事自体が迷宮のラビリンスに迷い込んでしまうことになりかねないので、とりあえず何も触れないことにしたいと思う。

 

バラードコーナーでは、ステージ上にセッティングされたスツールに腰掛けて、ギターの大竹康範とともに「プラネタリウム」を披露。ギターの甘い音色ときっかの声だけという極限まで音色を減らした状態で歌を届ける。さらにバンドでは「会いたくなったら」。一筋の光が天井のミラーボールに反射して星屑のステージを作り上げる中、きっかは瞼の裏側に情景を映し出すように瞳を閉じて、歌声に、言葉に、想いを乗せていく。

ライブ観覧に来ていたアップアップガールズ(2)のメンバーを軽くいじり、人生で初めて“ものもらい”になったかもしれないという吉川友は、「今日の特典会は、ものもらいも特典につけませんか?」などとトークを繰り広げる。そしてライブは後半戦に突入。途中でマイクが入らなくなるトラブルがありつつも、「ずっとずっとずっと君がスキだ」で大歓声を呼び込んで会場をひとつにまとめれば、刺激的な「DISTORTION」「URAHARAテンプテーション」ではフロアを踊らせる(もちろん跪かせながら)。そのまま「Twinkle Days」「Stairway」のアッパーなポップチューンをつなげる様子は、まさに“友突猛進”の通り。

 

きっかときっかバンドは渋谷の地下、吉川友のライブに集まったファンたちの熱量をアゲるだけアゲて、本編ラストまで一気に猛進したのだった。

アンコールでは、世間が新元号となる2019年5月1日に(それはまさに吉川友27歳の誕生日当日でもあるが)、初台Doorsにてバースデーライブを行なうことをアナウンス。突然の発表に観客からは大きな歓声が沸き起こる。歓喜の声にさらに歓声を重ねるかのように、続けて新曲が完成したこと、その曲をこの後初披露することも明らかにする。できたてホヤホヤの新曲「恋」は、前作に引き続きアカシックが提供したギターロックチューン。同曲のリリースについては、「CDリリースされるか、それとも配信限定になるかは“みなさんの応援次第”」だそうだ。

 

なお、バースデー公演とは別に、ゴールデンウィーク中にまた単独公演の実施も検討しているとのこと。本人はその具体的な日程について明言を避けていたが、夜公演では、なぜかこの話をしている最中に、親指を折り曲げて、手で“4”を作っていた。

アンコールを締めくくったのは、新曲「恋」と同様にアカシックが手がけた「NEO SUGAR SUGAR YOU」。春の息吹がまもなく感じられてくるであろう時期に、夏を先取りさせるようなハッピーな空気を作り上げて、東京公演は幕を閉じた。

 

ちなみに余談だが、Twitterで工藤遥も思わず反応した今回のライブTシャツ。ビキニ姿の吉川友のバスト部分にフォーカスした写真が用いられている、セクシーかつオシャレなTシャツなのだが、きっか曰く「このTシャツの画像をTwitterに上げると“センシティブな投稿ってされる”」そうである。

◆吉川友 オフィシャルブログ
◆吉川友 Twitter

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