The Pink Cres held a concert at Shinjuku ReNY.
They mastered their poshness in the concert and performed 17 songs including new songs “Girls’ Pride,” “Black Out,” and “Think Over.”
After the concert, I was embarrassed when Miyabi, the leader of the group, asked, “Which do you like?” because she really meant, “Which new songs do you like?” but I misunderstood her question as, “Which member do you like?”
So I answered honestly. She asked me, “OK, please answer me. Which member do you like?” again with her impish smile.
夏焼 雅率いる3人組ガールズユニットPINK CRES.のライブ『PINK CRES. LIVE 2019〜CHANGE PRIDE〜』が、2月15日に東京にて、2月24日には大阪にて行なわれた。平日開催となった東京公演には21時開演という回も用意。「21時までのシンデレラ」が「21時からのシンデレラ」になったと感慨深く思ったファンも、PINK CRES.になってから彼女たちのことを知ったというファンも、誰もが新宿ReNYへと足を運んだ。
2017年の初ワンマンライブ『PINK CRES. 1st LIVE~crescendo~』以降、2018年には初めてのツアーも実施するなど着実な歩みをみせている彼女たち。しかし、2018年末には『crescendo』『えとせとら』に続く新作ミニアルバム『No Borders』が発売延期することをアナウンス。当初、本作品の発売日は2019年2月6日だったので、もし本作品がリリースされていたならば、今回の東京・大阪公演は同作を引っさげてのライブということになっていたはずだ。
では、今回のライブがリリース延期の影響を受けてパワーダウンしたのかというと、決してそうではなかった。3曲の新曲披露だけでなく、PINK CRES.は、ますます尖ったステージングを披露するユニットへと進化および深化。総じて、今後リリースが予定されているアルバムについて、我々の想定以上の期待感を持たせてくれるライブだった、と評してもいいだろう。
今回のライブタイトルは“CHANGE PRIDE”。SNS等でもメンバーが明らかにしていたが、今回のライブでは、PINK CRES.は自身のかっこよさを追求した。開演時間の21時。ピークタイムのクラブのドアを開けてしまったかのようなEDMの攻撃的サウンドがシャワーのように素肌へと突き刺さる会場。3人によるダンスパートでのクラップを促すSEからヘヴィーなサウンドが空間を蠢き、新曲「GIRLS PRIDE」で会場の熱量は一気に解き放たれる。尖ったリフに乗る小林ひかるの“いかつい”ラップ、そして二瓶有加のハイトーンボイス、夏焼 雅のパーフェクトなまでにドラマティックなボーカル。ステージから提示された強烈なリズムとグルーヴは、これまでのPINK CRES.とはまた違った顔を見せていく。
同時に、(これも毎回触れていることだが)小林ひかると二瓶有加の著しいスキルアップには毎回驚かされる。奇しくもSHOWROOMをはじめとした動画の生配信を活用して、ステージ上とは違う、飾らない普段の姿でファンに接する機会を増やしているふたり。しかしステージに上がってマイクを手にしている彼女たちには、生配信で見せるような緩い空気は霧散し、強烈なライトを浴びてバキバキのラップとシャウトが入り乱れるパフォーマンスでオーディエンスを圧倒する。
“21時からのシンデレラ”となった夏焼 雅にも触れておかねばならない。彼女が、特に衣装など、PINK CRES.の活動において一際強いこだわりを持っているのは周知の事実。今回のライブ衣装はストリートを意識しつつも、二瓶にはセクシーな要素、小林にはガーリーな要素、そして雅ちゃんはスポーティーな要素と、3人3様のアイデンティティーを表現したかのよう。ちなみに雅ちゃんのハーフツインにオーバーサイズのパーカー、そしてトラックパンツというスタイルは、ダンスの動きをさらに派手に演出するだけでなく、たとえばリズムに合わせて軽く跳ねるようにリズムをとるといった、雅ちゃんの“雅ちゃんらしい動き”を強調する。
もっとも、そんな演出以前に、夏焼 雅がステージでスポットライトを浴びた時、彼女の指の先、いや、音に合わせて跳ねる髪の先までもが夏焼 雅を表現しているのだけれど。
新曲「GIRLS PRIDE」に「Warning~未来警報~」をハードにキメて、PINK CRES.は、確実にオーディエンスのハートを鷲掴みしていく。エモーショナルなパフォーマンスとビートの向こう側に存在する多幸感。それはPINK CRES.の武器のひとつ。つまり彼女たち、今回のライブでは最初から伝家の宝刀を抜きっぱなし。特撮モノだったら冒頭5分でライダーやレンジャーがウルトラ大暴れするようなもの。もし雅ちゃんがプリキュアなら……などと、いろんな想像をしてしまいそうになる。
「みなさんこんばんは! PINK CRES.です!」と軽く挨拶をして、ファルセットからミックスボイス、チェストボイスと行き来する3人のハーモニーが心地よい「Sing to the Sky」で流麗な響きを聴かせる。さらには、“上上下下”の振り付けとともに会場全員で盛り上がる「TOUGH GIRL」に、今、この瞬間を謳歌する女の子っぽさが詰まった「fun fun fun」を披露すれば、観客も体でリズムをとりながら、彼女たちのライブを楽しむ。
曲の雰囲気をダンスでも表現する「ルート・シクスティーン」で雅ちゃんがステップを踏むたび、ターンするたびに、柔らかそうな長い髪がPINK CRES.の音を描く。様々なシチュエーションにおける女の子のキモチを歌った「true love.」「ウワノソラ」では、息の合ったダンスで魅せながらも、ポップチューンの中に憂いを感じさせるボーカルはさすがといったところだ。
「今回、いろいろ雰囲気を変えたいなって思って。前回のライブの時は“衣装!”って。デニムのスカートとかトップスにレース付けて、ブーツ履いて。でも、今回は新曲がイケイケだったこともあって……最初のインパクトって大事じゃん? “えーっ” “あれ?”て、みんながいい意味で引いてくれたら、こっちとしてはシメシメって思って(笑)。雰囲気を変えたくて、今回の衣装はかっこいいというかスポーティーな感じにしてます。」
この日の最初の公演で、雅ちゃんは衣装を含めた今回のライブでの狙いにも触れていた。そして、観客の多くは雅ちゃんの狙いどおりの反応を見せ、雅ちゃんの手のひらで転がされていたわけだ。
「靴がみんなおそろいなんだけど、これまで身長ごまかしてたのに、今回どうしようかなって。……ちっちゃく見えるでしょ? ReNYの会場って結構丸わかりじゃん? ステージがみんなより高かったらバレないかなって思ったんだけど。」
そして雅ちゃんは、言わなかったらほとんど気づかない、この衣装のウィークポイント(=身長差)についても話してしまう。それは、自分たちのことを好きでいてくれる人たちには、自分の、自分たちのいいことも悪いことも全部知っていてほしいという気持ちの現れか。そんな可愛らしさが見え隠れして、集まったファンの多くからは思わず笑顔がこぼれた。
「続いては、私からしたら懐かしい、ふたりからしたらチャレンジな曲ですね。」
そんな雅ちゃんの曲フリで、Buono!「DEEP MIND」のイントロが鳴り響けば、会場からは驚きの声が上がる。ステージ上の3人が放つ衝撃波のようなサビの熱唱に、熱いコールで応えるオーディエンス。Buono!オリジナルメンバーの雅ちゃんに、二瓶&小林という組み合わせは確かに懐かしく、そして新しい。
さらに、「れでぃぱんさぁ」のロカビリー調のベースラインがボルテージに火をつければ、ペンライトの振られ方も自然と激しくなるというもの。しなやかな腕と脚で雅ちゃんが、いやPINK CRES.の3人が大胆不敵に“れでぃぱんさぁ”になる2019年だなんて、それはもう問答無用で誰しも“がぉ!がぉ!”という話である。
懐かしい曲の次には新しい曲、彼女たちのさらなる新曲「BLACK OUT」が披露される。こちらは、イケイケなダンスとサビでの雅ちゃんの力強いシャウトがポイント。“ブラックアウト”というタイトルとは真逆の雅ちゃんの色鮮やかな歌声。真逆であるがゆえに、より強いコントラストを生み出すものである。
「やっぱ(Buono!曲は)楽しいね!「れでぃぱんさぁ」を踊ると、みんな覚えている……と信じているんだけど、早着替えの、しっぽ回したやつ。 ああいうのを思い出して、“ザワザワ”するよね。でもあの曲すごい大好きで、Buono!ってバンドもついてたからかっこいい曲が多かったの。だから、ああいう“にゃんにゃん”(という振り)とか最初すっごく恥ずかしくて。でもあのふたり(=嗣永桃子と鈴木愛理)はそういうの大好きだからさ。そのギャップがすごくて。私はそのギャップを一生懸命埋めて。大変でした。」
懐かしのBuono!を演った感想を訊かれた雅ちゃんは、嬉しそうにそう答える。一方、「れでぃぱんさぁ」を雅ちゃんから直接振りを教えてもらった二瓶と小林は、「こんな贅沢なことはない。」としながらも、実際のところ振り入れには苦労したことを明かす。「“にゃん”とかする人生じゃないんで。」と二瓶が話せば、「一番(“にゃん”とかやってる)ぽくない? リハーサルとかやってて、にへの動きが、時々、もも(嗣永桃子)に見えるの。」と、雅ちゃん。これに二瓶は、「嗣永さんだけを抜いた(=嗣永だけを映した)映像を見てからリハーサルに言ったんですよ。だから嗣永さんの特徴のままに覚えたのかもしれないです。なんか……“低姿勢”ですよね。あ、重心が低くてかっこいいと思ったので、ちょっと真似しました。」と話す。
「(そうだね。ももちの足は“コンパクト”だからね。)」
その瞬間、会場を埋めた大多数は、心の中で確実にそう呟いた。
後半戦は、これまたPINK CRES.のハードでアッパーな部分にフィーチャーした「P・I・N・K」から、PLATINUMのカバーで「It’s YOU」。セクシーでクールなPINK CRES.を全面に押し出した「Etcetera」に、クラブチューンかのようにEDM要素を存分に詰め込んだ「Tell me why」が、客席をジリジリとエモーショナルな雰囲気に染め上げていく。観客もステージ上から視線を外せなくなり、そのパフォーマンスを前に体が自然とリズムを求め、テンションはただただ上昇していくばかり。そして本編最後は、興奮状態を一気に放出するタオル回しとともに、溢れる光と多幸感のシャワーが毎回新宿ReNYへと降り注ぐ「Summer Wonderland」。3人もライブの楽しさを全身で表しながら、とびきりの笑顔でステージを降りた。
アンコールでは、ライブTシャツにおそろいのタータンチェックのミニスカートにロングブーツという姿。「可愛い!」という声が会場のあちらこちらから投げ込まれる中で、新曲「Think over」が披露される。この曲、小林ひかるが初めて作詞を手がけるというチャレンジがなされた楽曲でもあった。
「ラップを担当する事が多いので、言葉と向き合いたいなと思って。」と、小林が語り始めると、メンバー、そして観客から「かっこいい〜!」と声がかかる。ちょっと照れた小林は、「年を重ねていくごとに、そのまま見れなくなってしまっているもの。そういうものが私自身あったので、“ありのままで見てほしい” “ありのままで見たい”という気持ちを歌にしました。」と、自ら言葉を綴ったラップ部分の歌詞について想いを語った。
最後は、PINK CRES.の代表曲「キレイ・カワイイ・ミライ」。会場大盛り上がりの中で、恥ずかしいからあまりトークで触れなかったミニスカート姿の3人は、キレイとカワイイを客席に振りまいて、ミライのPINK CRES.の活動をさらに期待させるライブを締めくくった。
「みなさんからの言葉に支えてもらってばっかりです。ライブする回数とかこれから増やしていきたいと思いますし、みなさんに返せていけたらって思っています。」── 二瓶有加
「新宿ReNTYに立つのは前回のツアー最終日以来ということで、半年くらい経っていると思うんですけど、はじめての単独もここでやりましたし、PINK CRES.はここに思い出がたくさんあるなって思ってます。今日も単独ライブができて、みなさんが遊びに来てくださって、嬉しいなって思います。新曲披露して、ラップもちょっとこれまでとジャンルの違う、かっこいい系のラップだったので不安もあったんですけど、みなさんが温かく見守ってくださるので、いつも感謝してます。」── 小林ひかる
「みなさん楽しんでいただけましたか? 今日、朝、雪とか降っていて、遠くから来た人は大変だったと思いますが、これだけたくさんの方が集まってくれて嬉しく思います。ありがとうございます。PINK CRES.としてやりたいことってたっくさんあって。全然決まってないですけど、3人だけで「あれもやりたいねー」「これもやりたいねー」って話はよくするので、今後はそういうものをどんどん現実化していけたらいいなって思います。個人でも、私はファッションが大好きなので、「ファッションのことやりたいなー」とか。「にへちゃんコスメ好きだからコラボしちゃえー」とか。ひかるは演技とか観に行ってたりして、舞台とか興味ありそうだしね。今は結成から3年経って、歌って踊って騒いで、みたいな。そういう一面をみなさんにお見せしているわけですけど、今後は違う一面もそれぞれがみなさんに見てもらって、好きでいてもらえる部分を増やしていければいいなと思います。引き続き応援よろしくおねがいします。」── 夏焼 雅
◆PINK CRES. オフィシャルサイト
◆夏焼 雅 Twitter
◆小林ひかる Twitter
◆二瓶有加 Twitter