武田舞彩、渋谷から2020年をスタート

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2020年、何かが変わる年。何かが動く年。3月20日に代官山LOOPにてバンドでのワンマンライブが決定している武田舞彩は、渋谷から2020年のステージをスタートさせた。

家族と離れ、“闘いの場所”東京で過ごした年末年始。浮足立つSNSのタイムラインを尻目に、来たるべき令和2年を静寂の中で迎えながら、舞彩はあらためて「自身の描く未来をなんとしても実現する」という想いをさらに強くした。……まあ、年越しの瞬間は、実家の愛犬ぷりんとテレビ電話していたようだけど。

 

2020@TSUTAYA O-Crest

武田舞彩

そんな舞彩が再びステージに立ったのは、1月16日のこと。TSUTAYA O-Crestにて行なわれたイベント『2020』でのライブパフォーマンスは、久しぶりに彼女のライブを目にした関係者から「すごく良くなっている。」という驚きの言葉が飛び出すほど。年明け最初のステージということで気合いが違ったのか。はたまた前日に何かあったのか。「なす」ではステージ上に仁王立ちすると、何かを睨みつけて、言葉を吐き捨て、まるで怒髪天を衝く勢いの歌唱が会場に集った者たちに大きなインパクトを与えていた。

武田舞彩、渋谷

武田舞彩

 

NEW NOISE! snow session 2020@渋谷eggman

武田舞彩、渋谷

翌1月17日は、渋谷eggmanで行なわれた『NEW NOISE! snow session 2020』に登場した。この日の舞彩は、(もちろんセットリストは決めていたが)MCで話す内容をあえて事前には決めず、ステージの上で思ったことを語ってみることにした。

たとえば楽曲「なす」について。これまでは自分のことに口出ししてくる人に対して「なすのように中身がない」と一刀両断していたが、今回はこれを「指摘された内容が自分でもわかっているからこそムカつく。そんな自分の幼稚さを今だから歌える曲」と表現していた。また「今、シンガーソングライターやっていて思うようにいかなかったり、挫折したりとか大変なことがいっぱいあるんです。けど、みなさんに支えられながら、いつも頑張ろうって思えています。私は本当にライブが好きだし、ライブで生きていきたい。」と、普段は酔った勢いで語るような熱い想いを口にするなど、より飾らない言葉で、ストレートかつダイレクトに自分の考えを伝えていた。

武田舞彩

 

さらに、曲に入るきっかけとなるトークも「私にギターという素敵な楽器を与えてくれた、エド・シーランの楽曲を。」とか「人間として大きな感情を抱き、成長させてくれるものって恋愛なのかなって思うんです。みなさんもきっとドロドロの恋愛をしてきたと思うんですけど、失恋って精神的にもきついものがありますよね。次の曲は「Hurts」。そんなみなさんの痛みを歌おうと思います。」など、スマートな言い回しを多用。“武田舞彩のショー”をスムーズに展開させた。

「3月20日に代官山LOOPのほうで、バンドでのワンマンライブが決まっています。今の弾き語りとは違う、迫力のあるライブになると思います。3月20日に向けて、本当にめちゃくちゃ気合い入ってますし、『今のうちに武田舞彩を観といたほうがいい』って、みんなに言っとく! 将来、(チケットが)高値になるから(笑)」

日々成長が著しいステージパフォーマンスと、上記のようなあえてノープランで挑んだMCが上手く噛み合ったのか、彼女がステージを降りた後、3月20日のワンマンライブのチケットを求めるオーディエンスが次々舞彩の元を訪れた。彼女自身もそんな反応に確かな手応えを感じたようだった。

武田舞彩

武田舞彩の活動を支えるファン

一般論として、言うまでもなくライブを観た観客が声をかけてくれること自体は、どんなアーティストも、アイドルも、表現者もありがたいことではある。しかしステージに立つ人たちは、音楽で、ライブで、芸能で食べていくことを決めた人たち。ゆえに興味がある素振りだけを見せて実際の物販やチケットの購入もなく、ただ「本人と話がしたい」という“自らの欲求を満たしたいだけの残念な人たち”を相手していても生活はできない。かといって、残念な人たちほど“ファンという免罪符”を振りかざしたがるため、無碍にすることもできない。

結果的に、本人が体力と気力、精神力をすり減らすだけになる。

ただ、音楽で食べていくとはどういうことかをSNSなどで堂々と発信するアーティストが増えたり、逆に音楽で食べていくことの大変さに理解を示すファンが増えてきたのも昨今の傾向としてある。

たとえばこの日の武田舞彩が出演したイベントに限って言えば、自身のチケット購入だけでなく、自分の周りにいる知り合いにも声をかけていたり、友人をワンマンに連れて行こうとしていることを本人に伝えるといった積極的なファンの動き、自分が武田舞彩を盛り立てていくという意志を内包したファンの行動を何組か目にすることができた。

今の武田舞彩の活動で大切にしたいもの。今の武田舞彩の活動において支えとなるもの。それは、このような能動的なアクションを起こしてくれるファン一人ひとりの存在にほかならない。

 

Vivace@代官山LOOP

武田舞彩、渋谷

3rdワンマンライブを行なう代官山LOOPのイベント『Vivace』に彼女が出演したのは、1月21日の出来事だった。この日の舞彩は、今まで様々なチャレンジを行なってきた髪型をシンプルなストレートにして、ステージに出るなり短く「武田舞彩です。よろしくお願いします。」と挨拶。すぐにギターをかき鳴らして「東京」を歌い始める姿からは、自分の音楽以外の余計なものは要らない、という潔さすら感じさせる。

「私は中学2年生から上京してきて、長い間“夢追い人”をやってきて、今、21歳なんですが、この年になると、みんな夢を叶える時期になっていくんです。一緒に長い間やってきた子たちが夢を叶えているところを見ると、私も焦りがちになるんです。ただ、先週、お父さんと焼き肉を食べに行って、その時に『舞彩も焦るかもしれないけど、今はひたすら音楽に向き合って頑張れ。』って言ってくれたので、私も大きなステージで歌うところをお父さんやお母さん、みなさんに見せたいなって思ってます。」

舞彩と行動をともにしていると「親孝行がしたい」という言葉を常々耳にする。「原動力は怒り」という彼女だが、同時に、夢を追いかけ続ける自分のことを応援してくれる両親に対する恩返しの気持ちもまた、彼女の原動力となっているのは間違いない。

武田舞彩、渋谷

2019年末にかけては、ギタースキルの向上が際立っていた舞彩だが、2020年に入ってからは、ワインの熟成が進むように、彼女が地道に努力してきたボーカリストとしてのスキル向上が表れ始めている。音域や声の厚みもさることながら、「なす」では歌に怒りを脈打たせ、「Hurts」では悲恋の叫びをメロディーに共振させ、「さよなら、僕の青春。」では過ぎていく季節と別れへの無力さを語り、「ねこ」には諦めと憂いの影を落とし込む。それは表現力ともいえるし、表現を行なうための柔軟な歌声の獲得ともいえる。いずれにせよ、それは聴衆の琴線に触れるような歌を歌うために必要な要素であり、声質のような資質や才能だけで補えるものとも違う。同時に、それは決して一朝一夕で身につくような代物でもない。

それは、彼女が絶大な信頼を寄せるトレーナーの元で音楽に向き合い、自分の歌声に向き合ってきた結果であり、さらに熟成が進めば、ワインはより深い味わいと香りを醸し出すはずだ。

武田舞彩

 

 

賽は投げられた

今の日本で、未来の可能性に賭けることができる才能がどれだけ眠っているかは未知数だ。それは0かもしれないし、1かもしれない。そして我々は、まだ見ぬ未来を、ただがむしゃらに信じられるほどもう青くはない。ましてや情報化社会の中では、そもそも“何も知らないままでよかったかつての時代”のように振る舞うことなんて到底無理な話なのかもしれない。

でも、そんな中で可能性を感じさせてくれるアーティストがいるとしたら? それが武田舞彩で、その根拠が彼女自身だけでなく彼女の“周辺”にもあるとしたら?

今は多くを語るタイミングではないが、現在、彼女の周りには点と点が繋がり(もしくは点と点を意図的に繋げることで)、偶然という名の必然がドミノ倒しのように次々になだれ込んできている。そして彼女も、目まぐるしく変化していく状況という名の濁流に飲み込まれないように、押し流されないように必死に食らいついている。運命とは飲まれ流されるものではなく、自らの手で掴み、繋げていくものだから。

遠く離れた空の下、アメリカの地で彼女が描いていた未来と、2020年の日本で彼女が見ている未来は、もしかしたら少し景色が異なっているのかもしれない。でもそれも含めて、彼女が自ら選択して掴み取ってきた証であり、その連続が彼女の未来を作っていく。そんな、自ら掴み取るという選択を厭わない武田舞彩だからこそ、先の見えない“彼女の未来”にも賭けてみたくなるのだろう。武田舞彩の未来に関わることで、自分の物語を少しだけドラマチックに、スリリングに、エキサイティングに(そして時にエキセントリックに)。そう思う人たち、しかも錚々たる顔ぶれの人たちが、来たるべき日に備えて、少しずつ彼女の周りに集結し始めている。

それが現状だ。

さて、あなたはいつ、どうするか。それは、あなたが武田舞彩という物語のどこから登場人物のひとりになりたいか次第である。自ら運命を掴み取る人になるか、そんな人たちの背中を黙って見送る人になるか ──。

 

賽は、すでに投げられている。

武田舞彩

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