2019年6月25日 18:00、新宿駅。溢れかえる人混みと蒸しかえるような湿気の中、武田舞彩は背負っていたケースから相棒のギターを取り出すと、ポータブルのアンプに繋げて、音を確認する。そしてマイクに向かって歌いはじめる── 。
彼女の路上ライブは、ロサンゼルス留学中、週末にサンタモニカのサード・ストリート・プロムナードで歌っていたところから始まる。今のスタイル(アコースティック・ギターを手にした弾き語り)も、ライブの様子を日本で待ってくれている人たちに生配信で届けたいものの、権利関係でオケが使えないというところから生まれた。言ってしまえば“アーティスト・武田舞彩”はストリートから生まれたといってもいいのかもしれない。
実は武田舞彩、先日行なわれたワンマンライブの前にも路上ライブを行なっている。ただし彼女は、事前告知を行なわない。ストリートとは、自分の歌と声で、武田舞彩を知らない人の足をどれだけ止めることができるかの挑戦の場だから。
この日は、たまたま新宿を歩いていたビジネスマンや日本に観光に訪れていた海外の人たち、親子連れに制服姿の高校生の集団などが次々に立ち止まり、彼女の歌に耳を傾ける。手書きのネームプレート(といってもスケッチブックに名前とSNSアカウントを書いたもの)を写真に撮ったり、歌っている様子を動画で撮影するなど、観客からの反応は上々だ。
歌い終わったら、集まってくれた人たちと言葉を交わしながら、機材の片付け。そして再び相棒のギターを背負って次の場所へ。
武田舞彩“第2章”の挑戦は続く── 。
『武田舞彩2nd Live たけーそにっく~ にんじん』
公演日:8/25(日)
会場:live house LOOP 代官山
▼一般発売
7/1(月)10:00~
https://eplus.jp/sf/word/0000124046